オーストラリア・シドニーに、2つ目の大きな空港が誕生しました!2026年10月25日、シドニー西部の「西シドニー国際空港(Western Sydney International/ナンシー・バード・ウォルトン空港、空港コードWSI)」が旅客便の運航を始めました。
オーストラリアで大規模な新空港が開港するのは50年以上ぶりとのことで、現地ではかなりのお祭りムードだったようです。記念すべき旅客初便はジェットスターのゴールドコースト行き。最大の特徴は、今のシドニー空港にはない「24時間運用」ですね。
この記事では、開港日の様子と今後の就航計画、日本からの使い方、そして「日本でいちばん新しい空港はどこ?」という話題までまとめてみます。
ポイントまとめ
- 2026年10月25日、西シドニー国際空港(WSI)が旅客営業を開始
- 旅客初便はジェットスターJQ362便(西シドニー→ゴールドコースト)、エアバスA320で運航
- 夜間の発着制限がない24時間空港。深夜の国際線や貨物便の受け皿に
- 貨物便は7月下旬から先行して運航中
- 国際線は10/26ニュージーランド航空、11/23シンガポール航空から。2027年にはベトジェット、フィジー・エアウェイズ、カタール航空も
- 空港アクセスの地下鉄(メトロ)は建設中で、開業は2027年の予定
今のシドニー空港との比較
| 西シドニー国際空港(WSI) | シドニー空港(SYD/キングスフォード・スミス) | |
|---|---|---|
| 開港 | 2026年10月25日(旅客) | 1920年 |
| 場所 | 中心部(CBD)から西へ約44km | 中心部から南へ約8km |
| 運用時間 | 24時間 | 夜間(23時〜翌6時)は発着制限あり |
| 滑走路 | 1本(3,700m)※将来2本目を予定 | 3本 |
| 旅客取扱能力 | 開港時 年間約1,000万人 長期的には約8,000万人規模まで拡張予定 | オーストラリア最大の空港 |
| 日本からの直行便 | なし | あり(JAL、ANA、カンタス航空など) |
3,700mの滑走路はA380も含めて今の大型機がすべて降りられる長さです。空港本体の事業費は約53億豪ドルと報じられています。
開港初日はジェットスターから
旅客初便となったのは、ジェットスターのJQ362便ゴールドコースト行きです。予定は現地時間の午前11時(日本時間の午前9時)発で、実際には11時半少し前に離陸したと現地メディアが伝えています。チェックインは朝8時から始まり、初便の航空券は完売。発売から1時間ほどで売り切れたという報道もあります。
ゴールドコーストからの折り返し便JQ363便は午後に西シドニーへ戻り、夕方にはメルボルン行きの初便も出発する流れとのこと。初便に合わせてドライブ旅行の日程を組んで乗りに来た人もいたそうで、どこの国にも「初便好き」はいるんだなとうれしくなりますね。
ジェットスターは開港時点で、メルボルン線を週最大14便、ゴールドコースト線を週4便、ブリスベン線を週3便運航します。開港時に国内線を飛ばすのはジェットスターだけで、親会社のカンタス航空は2027年3月28日から乗り入れる予定です。
24時間運用がなぜ大きいのか
今のシドニー空港は住宅地に近いこともあり、法律で夜間の発着が制限されています。そのため深夜の出発や早朝の到着がしにくく、航空会社はダイヤの組み方に苦労してきました。
西シドニーはこの制限がないため、深夜便を組みやすくなります。分かりやすい例がシンガポール航空で、西シドニー発は23時55分。シンガポールには翌朝5時台に着くので、朝の乗り継ぎ便にそのままつなげられます。貨物便についても、2026年11月1日からは夜間の貨物便を西シドニーで受け持つ方針が示されています。
今後の就航計画
| 開始日 | 航空会社 | 路線 | 便数・機材 |
|---|---|---|---|
| 2026年10月25日 | ジェットスター | ゴールドコースト、メルボルン、ブリスベン | 国内線(A320) |
| 2026年10月26日 | ニュージーランド航空 | オークランド | 週3往復(月・水・金)、A320/A321 |
| 2026年11月23日 | シンガポール航空 | シンガポール | 毎日(SQ201/SQ202)、A350-900 |
| 2027年1月 | ベトジェット | ホーチミン | 週2往復→3月から週3往復 |
| 2027年3月19日 | フィジー・エアウェイズ | ナンディ | 週3往復 |
| 2027年3月28日 | カンタス航空 | ブリスベン、メルボルン | 国内線 |
| 2027年12月15日 | カタール航空 | ドーハ | 週3往復 |
国際線のトップバッターはニュージーランド航空で、開港翌日の10月26日にオークランド線を始めます。もともとは2027年半ばの就航予定でしたが、前倒しして「国際線第1号」の座を取りにいった形ですね。
シンガポール航空は2024年に、西シドニー最初の国際線航空会社として名乗りを上げていました。使う機材はA350-900の中距離仕様で、座席はビジネス40席・エコノミー263席の2クラスです。今のシドニー空港への便も続けるので、シンガポール航空のシドニー行きは1日5便体制になります。
カタール航空は2027年12月からと少し先で、中東情勢や燃料価格の変動が影響しているのではという専門家の見方も報じられています。ベトジェットはタイの関連会社による西シドニー〜バンコク線も検討しているそうです。
空港へのアクセスは当面バス
注意したいのがアクセスです。空港と郊外のセントメアリーズ駅を結ぶ地下鉄(シドニー・メトロ西シドニー空港線、全長約23km・6駅)は線路の敷設まで終わっていますが、開業は2027年の予定で、開港には間に合いませんでした。それまではセントメアリーズ駅から無料シャトルバスなどで空港へ向かう形になります。
シドニーの中心部からは40km以上離れているので、観光で使うなら時間に余裕を持っておきたいところです。
日本から使うなら?
今のところ、日本から西シドニーへの直行便はありません。JAL・ANA・カンタス航空の日本〜シドニー線はこれまでどおりシドニー空港(SYD)発着です。航空券を検索するときは、空港コードがWSIかSYDかをよく確認してくださいね。
乗り継ぎで使うなら、いちばん現実的なのはシンガポール経由です。シンガポール航空はスターアライアンス加盟なので、ANAのマイルで特典航空券を狙う選択肢もあります。シドニー郊外の西側に用事がある人や、新空港に降りてみたいという空港好きの方には面白いルートかもしれません。2027年12月にはワンワールドのカタール航空も加わります。
ところで、日本でいちばん新しい空港は?
シドニーの話を調べていて気になったのが、日本の事情です。ゼロから新しく造られた空港で、いちばん最近開港したのは沖縄県の石垣空港(愛称:南ぬ島 石垣空港)。2013年3月7日に、市街地近くの旧空港から機能を移す形で開港しました。旧空港の滑走路は1,500mと短く、離陸時にエンジンを全開にしてから一気に走り出す「ロケットスタート」が名物でしたね。新空港は2,000mになり、羽田などへの直行便も飛べるようになりました。2025年8月には「新石垣空港」から「石垣空港」へ名前も変わっています。
ほかに2000年代以降の開港をさかのぼると、神戸空港(2006年)、静岡空港(2009年)、自衛隊の基地を民間でも使う形の茨城空港(2010年)などがあります。
日本でこれから空港はできる?
今のところ、日本で新しい空港をまるごと造る大きな計画は見当たりません。そのかわり、今ある空港を大きくする工事が各地で進んでいます。
- 成田空港:3本目となるC滑走路(3,500m)の新設とB滑走路の延伸が進行中。年間発着回数を50万回に増やす計画で、新ターミナルに集約する「新しい成田空港」構想もあります。C滑走路は完成予定が2034年末に見直されました。
- 神戸空港:2025年4月に国際チャーター便の受け入れを始め、2030年4月からは国際定期便(1日最大40回)の運用開始を目指しています。
- 福岡空港:2025年3月20日に第2滑走路(2,500m)の供用を開始。日本有数の混雑空港の発着枠が少し広がりました。
こうして見ると、日本は「新空港」より「既存空港のパワーアップ」の時代なんですね。土地の確保や騒音対策のハードルを考えると、西シドニーのように大都市の近くにまっさらな国際空港を造るのは、日本ではなかなか難しそうです。
まとめ
西シドニー国際空港は、15年の計画と7年の工事、1年の試験を経てついに開港しました。最初は国内線中心でこぢんまりとしたスタートですが、24時間運用を武器に、シンガポール航空やカタール航空など国際線が少しずつ増えていく予定です。地下鉄が開業する2027年以降に、どこまで使われる空港になるのか楽しみですね。
最後に皆さんへ質問です。日本のどこに新しい空港があるといいと思いますか?「24時間使える国際空港がこの街にほしい」「この島にジェット機が降りられたら」など、ぜひ考えてみてください。おすすめの場所があれば教えてもらえるとうれしいです!


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