JALとANAの国際線燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)が、2026年11月1日発券分から上がります。欧州・北米・オセアニアは、両社とも片道6万2,000円。往復だと12万4,000円になります。
ポイントは「いつ乗るか」ではなく「いつ発券するか」で金額が決まることです。10月31日までに発券すれば、今の金額のまま。年末年始やその先の海外旅行を考えている方は、ちょっと気になるタイミングですね。この記事では、路線ごとに改定前と改定後を並べて、JALとANAでどれくらい差があるのかを見ていきます。
今回の改定のポイント
- 対象:2026年11月1日〜12月31日に発券する航空券(日本発)
- 欧州・北米・中東・オセアニア:JALは5万円→6万2,000円、ANAは5万5,000円→6万2,000円(片道)
- ハワイ:JALは3万900円→3万8,500円、ANAは3万5,800円→3万8,500円(片道)
- 改定後は多くの路線で両社が同じ金額。ただし東南アジアの一部と中国・台湾・香港方面は、JALのほうが少し高くなります
- 上げ幅はJALのほうが大きい。9〜10月発券分はJALのほうが安かったため、その差がなくなる形です
- 特典航空券にもかかる:JAL・ANAとも、マイルの特典航空券でも同じ金額がかかります
- 両社とも政府認可を申請中で、認可の状況によっては金額や時期が変わる場合があります
路線別の比較表(片道・1区間)
JALとANAでは方面の分け方が少しちがうので、主な行き先でそろえて並べました。金額はすべて日本発の片道1区間あたりです。
| 主な行き先 | JAL 9〜10月発券 | JAL 11〜12月発券 | ANA 9〜10月発券 | ANA 11〜12月発券 |
|---|---|---|---|---|
| 欧州・北米・中東・オセアニア | 50,000円 | 62,000円(+12,000) | 55,000円 | 62,000円(+7,000) |
| ハワイ・インド・インドネシア | 30,900円 | 38,500円(+7,600) | 35,800円 | 38,500円(+2,700) |
| タイ・シンガポール・マレーシア | 26,000円 | 33,200円(+7,200) | 27,300円 | 32,000円(+4,700) |
| ベトナム・フィリピン・グアム・パラオ・モンゴル | 17,500円 | 21,500円(+4,000) | 19,300円 | 21,500円(+2,200) |
| 中国・台湾・香港など東アジア(韓国を除く) | 12,400円 | 16,000円(+3,600) | 14,300円 | 15,100円(+800) |
| 韓国 | 5,900円 | 7,100円(+1,200) | 6,500円 | 7,100円(+600) |
行き先の区分には、両社で少しちがいがあります。おもなものは次のとおりです。
- JALは、沖縄〜台北・高雄の路線を韓国と同じ区分(11〜12月は7,100円)にしています。ANAは台湾方面を一律で東アジアの区分としています
- JALの「タイ・シンガポール・マレーシア」の区分にはブルネイ、ANAの区分にはミャンマー・カンボジアが入ります
- JALの「ハワイ」の区分にはスリランカも入ります
- ANAの成田〜メキシコシティ線は別建てで、31,900円→38,500円です
往復にするといくら?人気の行き先で試算
片道だとピンとこないかもしれないので、日本からの往復(直行便で2区間)にしてみました。11〜12月発券分の金額です。
| 往復の例 | JAL | ANA |
|---|---|---|
| ロンドン・パリ・ニューヨーク・シドニーなど | 124,000円 | 124,000円 |
| ホノルル | 77,000円 | 77,000円 |
| バンコク・シンガポール・クアラルンプール | 66,400円 | 64,000円 |
| マニラ・ハノイ・ホーチミン・グアム | 43,000円 | 43,000円 |
| 台北・香港・上海(沖縄発着を除く) | 32,000円 | 30,200円 |
| ソウル | 14,200円 | 14,200円 |
これは燃油サーチャージだけの金額です。実際には運賃のほかに、空港使用料や各国の税金がかかります。ANAの場合は、日本で購入する国際線に航空保険特別料金(片道1区間780円)もかかります。乗り継ぎのある旅程では、表の金額どおりにならない場合もあるので、最終的には予約画面の合計で確認してください。
なぜ上がるの?金額の決まり方
燃油サーチャージは、2か月ごとに見直されます。基準になるのは、直前2か月のシンガポールケロシン(ジェット燃料の指標)の平均価格と、同じ期間の為替レートです。この2つを掛けた円建ての金額で、どの段階の料金表を使うかが決まります。
| JALの算定の数字 | 9〜10月発券分 | 11〜12月発券分 |
|---|---|---|
| 参照した期間 | 2026年6〜7月 | 2026年8〜9月 |
| シンガポールケロシン平均(1バレル) | 132.50ドル | 159.19ドル |
| 為替平均(1ドル) | 161.63円 | 157.61円 |
| 円換算額 | 21,417円 | 25,089円 |
| 実際に使った料金表 | 2万円基準(ゾーンO) | 2万4,000円基準(ゾーンS) |
為替は少し円高に動いたものの、燃料価格が2割ほど上がったため、円換算額も大きく上がりました。
政府の補助で1段階低い金額に
今回の円換算額(25,089円)だと、本来は2万5,000円基準の料金表を使う水準です。ただ、中東情勢を受けた政府の緊急的な激変緩和措置(航空燃料への補助)の効果をふまえて、JAL・ANAとも特例で1段階低い2万4,000円基準の金額を使っています。
もし補助がなければ、欧州・北米は片道6万5,000円(往復13万円)になっていた計算です。補助のおかげで、往復6,000円ほど抑えられているわけですね。
JALとANA、なぜ上げ幅がちがう?
表を見ると、改定後の金額はほとんど同じなのに、上げ幅はJALのほうが大きくなっています。理由は、9〜10月発券分の時点でJALのほうが安かったからです。欧州・北米で比べると、JALは片道5万円、ANAは5万5,000円と、往復で1万円の差がありました。
11〜12月発券分では両社とも6万2,000円にそろうので、この差はなくなります。「サーチャージが安いからJALにしよう」と考えていた方は、10月中に発券するかどうかで差が出てきますね。
一方で、改定後もJALのほうが高い区分があります。タイ・シンガポール・マレーシア方面は片道1,200円、中国・台湾・香港方面は片道900円、JALのほうが高くなります。往復だと2,400円と1,800円の差なので、ほかの条件が同じなら、比べてみる価値はありそうです。
ここ数か月の流れ
2026年は燃料価格の動きが大きい年になっています。7〜8月発券分では、欧州・北米が片道6万5,000円まで上がっていました。9〜10月発券分でいったん下がりましたが、今回また上がった形です。
| 欧州・北米(片道) | JAL | ANA |
|---|---|---|
| 7〜8月発券分 | 65,000円 | 65,000円 |
| 9〜10月発券分 | 50,000円 | 55,000円 |
| 11〜12月発券分 | 62,000円 | 62,000円 |
2027年1月以降に発券する分の金額は、12月に案内される予定です。燃料価格や補助がどうなるかで、また変わってくるかもしれません。
日本から旅行する人が気をつけたいこと
金額は「発券日」で決まる
燃油サーチャージは、搭乗日ではなく航空券を発券した日で決まります。たとえば12月のハワイ旅行でも、10月31日までに発券すれば今の金額です。JALなら往復で15,200円、ANAなら5,400円の差になります。行き先と日程が決まっているなら、10月中の発券を検討するのがおすすめです!
なお、予約だけして発券を後回しにすると、発券日の金額になります。支払い期限が11月にずれ込む予約は注意したいところです。
特典航空券にも同じ金額がかかる
JALマイレージバンク、ANAマイレージクラブの国際線特典航空券でも、燃油サーチャージは同じ金額がかかります。欧米の特典航空券なら、マイルとは別に往復12万4,000円の支払いです。マイルで年末年始の旅行を考えているなら、発券日も意識しておくとよさそうです。
払い戻しのときは返ってくる
航空券を払い戻す場合、燃油サーチャージには取消手数料がかからず、全額返ってきます(運賃部分の手数料は運賃のルールによります)。大人と小児は同じ金額で、座席を使わない2歳未満の幼児にはかかりません。
まとめ
11月1日発券分から、JAL・ANAとも燃油サーチャージが上がり、欧州・北米は両社そろって片道6万2,000円になります。とくにJALは今まで安かったぶん上げ幅が大きく、欧米往復で2万4,000円の差です。
行き先が決まっている方は、10月31日までに発券するかどうかを一度チェックしてみてください。12月には2027年1月以降の金額も発表される予定なので、このブログでもまたお伝えしますね。

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